年金は65歳より遅らせて受け取ると1か月0.7%ずつ増えます。では何歳まで生きれば「得」になるのでしょうか。額面で比べると、70歳開始は約81歳11か月、75歳開始は約86歳11か月で65歳開始の累計を追い越します。手取りで考えるときの注意点もあわせて見ていきましょう。
更新日:2026年11月5日
令和8年度の年金額・昭和31年4月2日以後生まれで計算した額面の概算です。正確な見込額は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認できます。
| 開始年齢 | 増減率 | 月額 | 目安 |
|---|---|---|---|
| 61歳 | −19.2% | 129,681円 | 約81.8歳より前に亡くなれば得 |
| 62歳 | −14.4% | 137,385円 | 約82.8歳より前に亡くなれば得 |
| 63歳 | −9.6% | 145,089円 | 約83.8歳より前に亡くなれば得 |
| 64歳 | −4.8% | 152,793円 | 約84.8歳より前に亡くなれば得 |
| 66歳 | +8.4% | 173,979円 | 約77.9歳以降長生きすれば得 |
| 67歳 | +16.8% | 187,460円 | 約78.9歳以降長生きすれば得 |
| 68歳 | +25.2% | 200,942円 | 約79.9歳以降長生きすれば得 |
| 69歳 | +33.6% | 214,424円 | 約80.9歳以降長生きすれば得 |
| 70歳 | +42% | 227,905円 | 約81.9歳以降長生きすれば得 |
| 72歳 | +58.8% | 254,869円 | 約83.9歳以降長生きすれば得 |
| 75歳 | +84% | 295,314円 | 約86.9歳以降長生きすれば得 |
損益分岐の年齢は年収に関係なく、開始年齢 + 遅らせた年数 ÷ 増額率で求められます。70歳開始なら「65歳開始の累計=70歳開始の累計」となる年齢 x は、(x−65) = 1.42 ×(x−70) を解いて 70 + 5 ÷ 0.42 ≒ 81.9歳です。
| 生きた年齢 | 65歳開始 | 70歳開始 | 75歳開始 |
|---|---|---|---|
| 75歳まで | 1926万円 | 1367.4万円 | 0万円 |
| 80歳まで | 2888.9万円 | 2734.9万円 | 1771.9万円 |
| 85歳まで | 3851.9万円 | 4102.3万円 | 3543.8万円 |
| 90歳まで | 4814.9万円 | 5469.7万円 | 5315.7万円 |
| 95歳まで | 5777.9万円 | 6837.2万円 | 7087.5万円 |
令和7年簡易生命表では、65歳の人の平均余命は男性19.68年・女性24.52年です。平均まで生きれば70歳開始が有利になる計算ですが、これはあくまで額面の話です。
額面で比べると、70歳から受け取る場合は約81歳11か月、75歳からなら約86歳11か月で65歳開始の累計を上回ります。年金が増えると税金や社会保険料も増えるため、手取りで考えると損益分岐はもう少し遅くなります。
65歳から1か月0.7%ずつ増え、60か月で42%増えます。平均年収500万円・40年加入なら月160,497円が月227,905円になります。
60歳から受け取る(24%減)場合、65歳開始との累計が並ぶのは約80歳10か月です。それより前に亡くなれば繰上げの方が多く受け取れますが、減額は一生続き、障害年金を請求できなくなるなどの制限もあります。