iDeCoの一時金と退職金は、どちらも退職所得控除を使えますが、近い時期に受け取ると控除が減ります。2026年1月からは、iDeCoを先に受け取る場合に10年以上あけないと控除が調整されるようになりました。
更新日:2026年11月5日
計算の前提:一般の退職手当等(勤続5年以下は短期退職手当等、役員は特定役員退職手当等)として、その年に受け取る退職金がほかにない場合の概算です。「退職所得の受給に関する申告書」を会社に提出していれば、所得税・住民税は退職金から天引きされて課税関係が終わり、原則として確定申告は不要です。
iDeCo(個人型確定拠出年金)や企業型DCを「一時金」で受け取ると、退職金と同じ退職所得になり、退職所得控除が使えます。ただし、退職金とiDeCo一時金を近い時期に受け取ると、勤続期間と掛金の払込期間の重なる部分の控除が調整され、使える控除が減ります。
| 受け取る順番 | 調整の対象になる期間 | 控除がフルに使える目安 |
|---|---|---|
| 退職金 → iDeCo一時金 | iDeCoを受け取る年の前年以前19年内に退職金を受け取っている場合 | 20年以上あける(「19年ルール」。変更なし) |
| iDeCo一時金 → 退職金 | 退職金を受け取る年の前年以前9年内にiDeCo一時金を受け取っている場合(2025年までは4年内) | 10年以上あける(「10年ルール」。2026年1月1日以後に受け取るiDeCo一時金から) |
この延長は令和7年度税制改正で決まり、2026年1月1日以後に受け取る老齢一時金から適用されています。以前は「iDeCoを先に受け取り、5年あけて退職金」という受け取り方で控除を2回フルに使えましたが、今後は10年あける必要があります。
参考:退職金2,000万円・勤続30年だけなら税金は405,702円、手取り19,594,298円です。
計算の前提:一般の退職手当等(勤続5年以下は短期退職手当等、役員は特定役員退職手当等)として、その年に受け取る退職金がほかにない場合の概算です。「退職所得の受給に関する申告書」を会社に提出していれば、所得税・住民税は退職金から天引きされて課税関係が終わり、原則として確定申告は不要です。 iDeCoの受け取り方の制度は iDeCo公式サイト(国民年金基金連合会)もご確認ください。
iDeCo一時金を先に受け取る場合の調整期間が「前年以前4年内」から「前年以前9年内」に延びたため、いわゆる「5年ルール」は「10年ルール」になりました。2026年1月1日以後に受け取るiDeCo一時金から適用されています。
退職金を受け取った後にiDeCo一時金を受け取る場合、iDeCoを受け取る年の前年以前19年内に退職金を受け取っていれば重なる期間の控除が調整されます。この「19年ルール」は変わっていません。
はい。年金として受け取ると雑所得(公的年金等控除の対象)になり、退職所得控除の調整はかかりません。ただし公的年金と合わせた所得に応じて所得税・住民税・国民健康保険料がかかります。